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古民家を改修したい方(現地再生)5.温熱環境-気密補強

古民家は隙間風が多く、夏は快適ですが、冬の寒さは耐えがたいものがあります。現代の住まいでは、高断熱高気密とし、機械空調で温熱環境をコントロールする方法が一般的となってきました。それは古民家においても理想的ではありますが、古民家ではコントロールすべき空間が大きすぎるため、それだけでは、エネルギーとコストの面でうまくいかない場合もあります。民家の特性を活かした方法が必要となってきます。
まずは隙間風対策です。隙間風というコントロールできていない空気の流出入を改善するだけでも、温熱環境は格段に改善されます。方法としては、外部の建具を気密性の高いサッシュに取替えます。一般的にはアルミサッシュですが、木製サッシュや枠がアルミ製で障子の框(かまち)が木製となっているものもあります。屋根庇が深く雨が直接かかる恐れのない場合は、木製建具でも枠に戸じゃくりを施し、框廻りに気密パッキンを取り付けるなど気密性を向上させる方法もあります。性能だけでなく意匠性やコストにも配慮が必要です。
また民家は開口が多く、夏や中間期は開放することで、機械空調では獲得できない快適な環境となります。私達はこの特性を継承すべく、なるべく開口部では耐震補強をおこなわないようにしています。開口を減らさず、風の抜ける方角に配慮し、空気の流出入を住む人がコントロールできれば、快適な温熱環境につながると考えます。
民家では軒や庇の深さを調整することで、夏の日差しは室内に取り込まず、冬の日差しを室内に取り込む工夫がなされています。そのためサッシュに断熱性の高いLow-Eガラスを使う場合は、日射取得型のものが良いでしょう。軒や庇の深さで調整しきれない夏の日差しに対しては、軒下に取り外し可能なスダレを設置したり、サッシュの内側に障子を取り付ければ、熱負荷だけでなく明るさのコントロールにも役立ちます。

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アルミサッシュ
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アルミ枠と木製框のサッシュ